動悸は、西洋医学的な検査で心臓に問題がないにも関わらず起こることがあり、ご本人にとって不快で悩ましい症状です。漢方では、検査で異常がない動悸に対しても、様々な薬を考えることができます。
考え方について
動悸は、心が働きすぎている状態と考えられます。それが、心にエネルギーが多すぎるのか、働きすぎるのを鎮めることができないのかなどを考えます。
症状が起こるメカニズムとしては、心に”熱”があり心がいわば暴走している、血が少ないので血を全身に届けるために心ががんばって拍動数を増やしている、気が少なくて1回で血を送れる量が少ないので拍動数を増やしてカバーしている、水が心に負荷をかけていてその反動でがんばっている、気の渋滞で心のはたらきすぎを抑える神経の機能が低下している、心自体への血流が悪くて血が少ないと心が勘違いして拍動数を増やしているなどがあります。
熱があれば、心を冷やしてなだめて動悸を抑えます。
血が少なければ、その背景に消化吸収機能の低下がないかを同時に考えていきます。
気が不足している場合、これも消化吸収機能の低下が原因か、心自体の機能の低下かなどを考えて薬を考えます。
水が原因の場合、水を巡らせるか、”痰”を取るかなどを考えます。
気の渋滞がある場合、気を巡らせる薬を使いますが、種類がいくつかあり、どの薬を使うかを体質なども加味して決めていきます。
心への血流が悪い場合、心の動脈を拡張する薬を使い、その背景にストレスが無いか、冷えがないかなどを考えて薬を組み合わせます。
治療について
熱、気や水の渋滞、血流の悪さが原因の場合、比較的すぐに効果を実感できます。気血の不足が背景にある場合は、少し時間がかかることがあります。
同時に、食べ物や生活習慣などにも問題がありそうならアドバイスいたします。
薬をお渡しして、症状の日々の変化などを見て、薬を加えるのか、切り替えるのかを判断していきます。上記の原因が複合的に起こることもあるため、薬でどう変化したかをお聞かせいただけると幸いです。
西洋医学的に原因不明で、不快な動悸の症状が続く方は、一度ご相談ください。
