考え方について
子宮筋腫は、血または水の滞りと考えることが多いです。
というのは、体の中の陽は働きのみで、陰は形があるものと考え、血と水は陰に属するからです。実際に膨らんで腫瘍になっている筋腫は、血と水の渋滞と想定します。
まずは、生理の状態や全身状態などから、どちらが主なのかを推定して、治療方針を考えますが、血と水のどちらが原因であっても、そのまた原因があることに注意します。
子宮筋腫が起こる体の状態について
血の滞り、水の滞りは、冷え、気血の不足や気の滞り、肝脾腎などの臓の機能低下があり、その上で起こってくる結果です。汗、食欲、小便、大便、頭部・腹部の症状、脈・舌などをお聞きして、判断していきます。
血と水の渋滞の原因として、生活習慣も多く関与します。甘いものや脂っこいものを食べすぎたり、運動量が少ないと、血や水が巡りにくくなります。
生活習慣も含めて血、水の巡りをよくするよう、ご提案していきます。
治療について
血の巡りを良くするには、莪朮や三稜、水蛭や別甲などをよく用います。気血が充実している方は問題ないのですが、気血の不足が強い方には適していないことがあります。それほど気血が不足していない場合は、服用しても大丈夫なように、薬を組み合わせていきます。
薬は、エキス剤では効果が弱いことがあるので、煎じ薬をおすすめします。ただ、生活の上で煎じ薬を作る時間がない場合は、エキス剤で対応いたします。
漢方薬で子宮筋腫が小さくなることもありますが、サイズに関しては、まず大きくしないことを目標にします。臨床的には、現れている症状が改善すること、子宮筋腫を大きくせず手術を回避することが一番の目標です。手術をせずに閉経まで過ごせれば、大抵の場合、閉経後は小さくなっていきます。
子宮筋腫はすぐには効果を判定しづらいため、少し根気が必要ですが、一緒に目標に向かって前に進んでいきましょう。
