考え方について
年々、夏の気温が高くなり、35度を超すのが当たり前になってきました。熱中症と隣り合わせの日々です。
熱中症は、体に入ってくる熱と、体から出ていく熱のバランスが崩れ、熱をため込んでしまった状態です。
本格的に熱中症になる前、早い段階で気づき処置できれば、すぐに回復することがほとんどですが、処置が遅れてしまうと、不調が続くことがあります。
熱中症の後、なかなか疲れがとれない、頭がずっとボーっとする、頭痛やめまいが続く、ふとしたことで出血しやすくなったなどがあれば、熱中症後遺症の可能性があります。
自律神経の乱れや臓器へのダメージがなかなか回復しないなどが一因として挙げられます。
この場合、漢方では、治療法を考えることができます。残った熱や炎症を抑える、自律神経を調えるために、漢方薬が役に立ちます。
治療方針について
まずは、漢方の見方で”熱”が残っているか、”熱”がどの臓にあるか、”熱”の深さはどれくらいかを考えます。
さらに、回復を妨げている体質がないかを考えます。回復するためのエネルギーはしっかりあるか、熱を運ぶ役割のある血の巡りは悪くないか、水が気血の巡りの邪魔をしていないか、神経の興奮を抑える陰はしっかりあるかなどを見ていきます。
長時間、熱中症で倒れていた場合、漢方的に見て、熱による小さな炎症や血の渋滞がしぶとく残っていることがあります。
総合的に判断し、必要な薬を組み合わせて、適したお薬とその配分を考えます。
熱を取る薬について
熱を取る薬にも、いろいろな種類があり、熱中症後遺症の症状が現れている現在の体の水分状態を判断することが大切です。
カラカラに乾いた状態なら、水をかけて冷やすような薬にします。もともと水が多い体質で、”熱”のせいで水が煮詰まっているなら、不要な水を流しながら熱をとって冷やすような薬にします。体の奥底からムシムシと熱が湧いている状態なら、中心から熱を取って冷やすような薬にします。
熱を取るといっても、様々な種類の薬があるため、ご自身では判断が難しいかもしれません。
熱中症のあと、なかなか不調が取れない場合は、よければご相談ください。
