アトピー患者である私自身の経験も含めてお話したいと思います。
治療について
まず、現在の炎症がひどいなら、根本治療は置いておいて、その炎症を抑えます。
炎症を抑えるためなら、ステロイドを併用した方が早く収まり、根本治療に取りかかれるのですが、ステロイドを使うかどうかはその方に委ねています。ステロイドなしの場合、数日程度で良くなることもあれば、やや時間がかかることもあります。
炎症がある程度治まったら、炎症を取る対症療法の薬に、根本治療の薬を加え、徐々に根本治療の薬の割合を増やしていきます。
根本治療には、体表面の気(皮膚のバリアに関わる)を増やす、皮膚の血行の邪魔になっている水の渋滞を取る、胃腸を強くする、腎(体の陰陽の元)を強くするなどを考えて薬を調整します。
ステロイドを塗っている場合、薬が合っていれば、塗る間隔が延びて、量も少なくなっていきます。
お薬は、ある程度症状が収まればエキス剤でもよいですが、効果が高い煎じ薬をおすすめします。慣れるまで大変かもしれませんが、少し辛抱して服用していただけるとありがたいです。
生活習慣について
生活の上では、食事やはかなり大切です。
食事は、脂っこいものや砂糖を使った甘いものを避け、葉物野菜を多く摂ることが重要です。”腸活”でイメージする食事がよいです。ただし、ナッツやヨーグルトなどはできるだけ避けてください。脂肪がたくさん含まれます。無脂肪のヨーグルトは……微妙ですね。牛乳からできてることから、体に水を溜め込む性質があり、肌に悪影響があるとは思いますが、普通のヨーグルトよりはマシです。毎日摂るのは良くないように感じます。
睡眠も大事です。体を構成する細胞は、夜にしっかり寝ることで再生されていきます。十分に睡眠を取ることは、漢方で考えても、体の中の陰(体を形作る物質)が多くなるので、肌の再生に繋がります。
漢方薬で悪化した場合
冷えている状態なのに温めたり、熱をもった状態なのに冷やしたりすると、一気に悪化します。また、その人の気血が不足しているのに強制的に巡らせたり、気血水が渋滞しているのに補充したりしても、徐々に悪化します。
人によっては、いずれは気血を補わないといけないが、一旦は巡らせるのを優先しないといけない場合もあり、治療の順序も考えないといけません。
アトピーは治るのか
症状が出ていないことを治ると呼ぶなら、治癒すると言えます。正確に表現すると、アトピーを引き起こす素因は無くならないため、症状が出ない期間を可能な限り延ばす(できれば一生)のが目標です。皮膚症状で眠れなかったり、学業や仕事に手がつかなくなるのは、本当に辛いと思います。健康な肌になり、今後の人生を死ぬまで寛解状態に持っていけるよう、一緒にがんばっていきたいと思います。
