考え方について
まずは大きく、寒熱を考えます。冷えがあるのか、熱があるのかによって、選ぶ薬が大きく違います。
症状の季節性や悪化条件などをお聞きして、患部に触れてどちらかをもとに考えます。直近の血液検査でCRPや白血球数がどれくらいかなども考慮します。
また、風邪(ふうじゃ)と湿邪(しつじゃ)がどれくらい関わっているのかを考えます。風が強いと、痛みが強くなりやすく、湿邪が強いと、手足の重さや皮膚のしびれが強くなります。
その方の体格や肌の色などを見て、どれくらい対処するかを判断します。
慢性期の場合は、たいてい正気(気、血など)の不足が見られます。気血の不足を補うために、適切な方剤を選びます。
筋肉の萎縮がある場合は、より強く気血を補う薬を考えます。
薬について
風邪を取るには、桂皮、麻黄、羌活、独活、防風などが入った薬を選びますが、血が少ない方には、麻黄は慎重に使用します。麻黄は体の中の水分を消費するため、その人の体質を見て、量を決めていきます。
湿邪を取るには、薏苡仁、蒼朮、麻黄などを使います。湿に熱が加わっていると、さらに、黄柏や黄芩などが必要になります。
冷えを取るには、桂皮、附子など、熱を取るには、石膏、黄柏、黄芩などが含まれた薬を使います。
このうち、附子は痛みを抑えるのに非常に大切な薬ですが、その方の体の温める力の不足がどれくらい強いかによって、炮附子、加工附子、白川附子のどれがよいかを考えます。
長患いで気血の不足がある場合、胃腸の強さ、体質としての水滞や局所の水滞の程度を考慮して、薬を決めます。胃腸が弱いと血を補う薬が胃にもたれることがあり、水滞が強い場合、血を補う薬が水滞を助長する恐れがあります。
治療について
まず、現代医学の標準治療として、メトトレキサートを早い時期から開始してください。のちの関節破壊を減らすためにも大変重要です。
そこから、関節破壊があまり進んでいない状態までが、漢方治療を始める良い時期と考えています。この時期に、取り切れない痛みを抑えるためや更に関節破壊が進まないように漢方薬を足すのがよいと思います。
関節破壊が進むと、なかなか難しいことが多いです。関節破壊自体が治るのは望みが薄いですが、自覚症状を取るのに漢方治療は1つの選択肢となります。この場合は、エキス剤ではなく、効果が高い煎じ薬で対応します。
自覚症状の改善は、2~4週間を目安に効果を判定していきます。
メトトレキサートの感染しやすい状態の改善についても、漢方薬で気を補う、全身の気血の巡りや寒熱を整えることで対処していきます。
痛みが取り切れない場合など、漢方治療を考えてみてください。
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